日本料理 龍吟

東京ミッドタウンの中に炭火と立て場を…

鰻に限らず日本料理屋は様々な“焼物”を仕立てます
献立の中の熱々の御馳走…
たまらないですよね!!

焼き上がりの温度と香りが命!
熱いと分かっていながら頬張る瞬間…
『美味いっ!』と感激するくらいの焼物を焼くためには
『絶対に』必要不可欠な物が一つ存在します

それは『炭火の設備』
多くの素材には皮と筋肉と脂肪があり、カリッと、サクッと、フワッと、しっとりと…
その素材の部位ごとの旨さを全て捉えるには、この熱源以外には考えられません

2018年、六本木から この地に移転する時、
龍吟が真っ先に出した条件が
「大きなビルの中にキッチンを作っても絶対に炭火を扱える事を保証して頂く…」という事でした

皇居前のビルの中で消防法をクリアするのは、とても難しい事です
それでも私共の店は、その許可を得る事が出来ております

『火にも味がある…』
備長炭の美味しい炎が今日も『共水うなぎ』を焼き上げております

更にもう一つ、大切な事…
鰻や鮎、すっぽん等の川魚は生きている物を料理するというのが鉄則であります
産地より届いた瞬間、

「鮎」は冷却器循環水槽
「すっぽん」は棕櫚に水を含ませたケースに入れて恒温恒湿冷暗室

では「鰻」を生かすのは…?
そう、それが『立て場』です


龍吟のキッチンで魚の処理を施すガラス張りの白い一部屋…
造り場の一角に、この『立て場』が存在します

ミッドタウン日比谷の お隣、龍穴の上に立つ皇居からの湧き水を引き込み
そのままかけ流し…
と言いたいところですが、それは叶わず、
最上の浄水器をくぐらせた水が24時間途切れる事なく「打たせ水」となり
『共水うなぎ』がこの黒い『鰻かご』の中で元気に、出番を待っております